セルライト除去・下半身痩せはコレっきゃない! |
第2回太ももなどがオレンジの皮のようにデコボコになるセルライト。セルライトは脂肪組織の損傷ですが、女性は下半身に脂肪をため込みやすいため、セルライトも下半身に集中する傾向が・・ セルライトと脂肪は同じものではないセルライトは脂肪細胞の多い組織内で発達していきます。女性は脂肪を下半身にため込みやすいので、セルライトも下半身中心に進行、りっぱな下半身デブがつくられていきます。 ところで、セルライトと脂肪ってなにが違うのでしょう。セルライトは、実際、ほとんど脂肪です。でも、普通の脂肪組織ではありません。体のいくつかの器官が正常に働かないためにダメージをうけてしまった脂肪組織なんです。 どんなに細い体をしていても、皮膚のすぐしたには脂肪組織があります。そしてこの組織こそセルライトが形成される部分です。 私たちが食事から摂取した糖質や脂肪の過剰分は、血液によって運ばれ、あとで必要になったときのために脂肪組織内の脂肪細胞に貯蔵されます。このとき、体のどこの場所を選んで脂肪をしまいこむかは、性別、遺伝的体質、ライフスタイル、そしてホルモンバランスの影響をうけます。 ほとんどの男性は「りんご型」で、お腹、心臓、消化管の周辺に、女性は「洋ナシ型」傾向になりやすく、腰回り、お尻、太もものまわりに脂肪をため込みます。 さて、その脂肪細胞。表面にレセプター(受容体)という、極微の装置がついています。実は、これらのレセプターが脂肪の貯蔵と放出をコントロールしているのです。体内のメッセンジャーであるホルモンなどに反応して、脂肪細胞のドアを開けたり締めたりして、脂肪を中にいれたり外にだしていると思えばいいでしょう。 レセプターにはいくつかの種類があることがわかっています。脂肪を細胞内にとりこむのはアルファ2レセプター。これはインシュリンの刺激により、ドアを開けて血液中から脂肪をとりこみます。 逆に脂肪を血液へと放出するのはベータレセプター。甲状腺ホルモンやアドレナリンなどの刺激をうけると、脂肪を細胞から放出します。 女性の下半身は上半身の六倍、脂肪をため込むどこに脂肪がつくか、どこから落ちるかは、いまお話しした、脂肪貯蔵レセプターと脂肪放出レセプターが体にどのように配置されているかによって決まってきます。 女性の場合、ダイエットして落ちるのは上半身の脂肪ばかりで、下半身からはまったく落ちてはくれません。ダイエットをやめ、リバウンドして脂肪が増えるときには、かならず下半身から太くなっていきます。ダイエットを繰り返せば繰り返すほど、上半身ばかりが細くなり、下半身はますます太くなっていくことになります。 なぜこんなことが起きるのか。実は、ほとんどの女性の場合、脂肪貯蔵レセプターは体のほかのどの部分よりも、下半身に多く配置されているのです。 下半身の脂肪細胞には、脂肪放出レセプター一つにつき、脂肪貯蔵レセプターがなんと六つもあるといわれます。この分布は上半身の脂肪細胞ではまったく逆。脂肪貯蔵に働くレセプターは一つしかないのに、脂肪放出レセプターは六つ。つまり、余分な脂肪は六倍下半身にため込まれやすく、下半身から脂肪を放出できるのは、上半身の六分の一でしかないということです。 たとえば、七キロの脂肪を貯蔵するとなった場合、六キロは下半身、一キロは上半身の脂肪細胞におさまることになります。脂肪が七キロおちるとして、下半身からは一キロしか減らないのに、上半身からは六キロ減ることになります。 ダイエットしてはリバウンドを繰りかえしているうちに、すっかり体型がかわり、下半身デブになっていくというのは、こういうことが根底にあるということです。 下半身でも、とくにお尻、腰まわり、太もも、ひざの内側の脂肪細胞というのは、体のどこの部分よりもどん欲に脂肪をため込み、放出は最小限に抑えようとします。そして、まさにこうした部分にこそ、セルライトは発生しやすいのです。 脂肪の放出は、その組織をながれる血液量によっても大きな影響をうけます。血行がよければ、脂肪はスムーズに放出されます。セルライトがいったん発生すると、なかなか解消できないのは、セルライト組織では血液の流れが極端に悪くなってしまい、これが大きくマイナス作用するからなのです。 実際に脂肪組織内で、どのようにセルライトが発生していくかは、次回お話ししていくことにしましょう。
セルライト対策・除去についてくわしくお知りになりたい方は、『セルライトがすっきり美脚痩身術』 (講談社プラスα文庫)をぜひお読み下さい。 |