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食物繊維、食物繊維と

というけれど・・・

「食物繊維が重要〜っ!」とのかけ声とともに、最近、サプリメントやドリンク類はいうにおよばず、クッキーなどのお菓子類にも「食物繊維入り」をうたったものが多く出回り、かなりの市場規模になっているようです。

先日テレビをみていたら、栄養士さんだったか、料理研究家だったか、「どんな食べ物にも食物繊維のパウダーを振りかけて食べている」と発言しているのを聞いて唖然としましたが、そんなに食物繊維って、大騒ぎするほどの代物なのでしょうか?

重要な6番目の栄養素?

食物繊維が胃や腸によいことは、古くから体験的に知られていました。紀元前5世紀にヒポクラテスは「精白パンは栄養価が高いが糞便量を減少させる。しかし、全粒パンは糞便を増やし腸管をキレイにする」と記述しているくらいです。でも、科学的に食物繊維の有用性を解明する研究の歴史はそう古くはありません。

食物繊維が大きな注目を集めることになったキッカケは、1970年代、イギリスのバーキット博士が、食物繊維をたくさん食べているアフリカの人に大腸ガンやそのほかの大腸の病気の発生率が少ないとの観察結果を発表したこと。

これをきっかけに、食物繊維の少ない食事が大腸疾患のリスクの要因になることなど、食物繊維の効用がつぎつぎに解明され、食物繊維信仰がどんどんすすんでいきます。

いつしか食物繊維は5大栄養素(タンパク質・糖質・脂質・ビタミン・ミネラル)の次に重要な6番目の栄養素としてもてはやされるようになります。U数多くの医学研究が、大腸ガンなどの腸の病気に対して食物繊維が有効と主張しつづけ、医師は食物繊維を多くとるように患者に指導。食物繊維の健康食品も多くでまわり、一時はブームに…。

「大腸ガンに効果なし」の報告

ところが、1999年にはいると、米国ダナハーバーガン研究所のC・フォックス博士らが、34歳〜59歳までの8万8千7百人強の女性達を16年間追跡調査した結果、「食物繊維の摂取量に関わらず大腸ガンの発症率はそれほど変わらなかった」と報告。

さらに翌年4月には世界で最も権威ある医学論文誌、「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン」が、「食物繊維をたくさん食べても、直腸線種(大腸ガンの元になると考えられる腸内のできもの)を防ぐ効果はない」とする研究論文を2本連続で掲載。これまでの常識が完全にくつがえされました。

それから数年間「食物繊維をもっととろう!」のかけ声は下火になりました。でも、のど元過ぎれば何とやら。最近の乳酸菌ブームにつられて、食物繊維の役割が再び脚光をあび、市場はにぎやいでいます。

生ジュースの食物繊維

私は1日1回は生ジュースを飲むように勧めています。ジューサーをつかってのジューシングでは、多量の「カス」が残ります。すると、「せっかくの食物繊維を捨てるなんてもったいない」といってくる人がかならずいます。

食物繊維というと、こうしたジュースを絞り出したあとの「カス」や、玄米についている「ふすま」、セロリの筋、リンゴの皮だとか、噛みごたえのある筋っぽいものをイメージしがちです。でも、これらは「セルロース」などと呼ばれる不溶性食物繊維。ブドウ糖分子を数千個もかためた食物繊維で、水に溶けません。一方、絞りだされたジュースには、「ペクチン」などの水溶性食物繊維が多くふくまれています。

食物繊維のもっとも大切な役割といえば、腸内に住み着いている乳酸菌(善玉菌)のエサになること。たいていの食物繊維は腸内細菌のエサになるのですが、セルロースは嫌われ者で、腸内にペクチンのような好物があれば、セルロースは食べてもらえず、そのままトイレ行き。ほかに好物がないときだけエサになります。セルロースは腸内細菌によって分解されることがあまりないため、その働きは限られ、食物のカサを増やして便通をよくすることと、毒素を吸着して血中に取り込ませないようにするくらいです。

一方、ペクチン(こんにゃくのマンナンや海藻のアルギン酸なども同類)は、乳酸菌の大好物のエサ。エサがいっぱいあれば、乳酸菌は勢力をつよめ、腸内腐敗を抑制して、悪い細菌の繁殖を防御。多くのビタミン類や酵素をつくり出し、免疫賦活、食欲や吸収の調節、血糖値のコントロール、活性酸素除去、ガンをはじめさまざまな疾病予防・回復、老化防止などに貢献してくれます。

野菜やくだものをジュースにすることで食物繊維を捨てていると思うのはまちがいで、腸内の乳酸菌のエサになる水溶性食物繊維は、ちゃ〜んとジュース内にとけ込んでいるのです。

野菜やくだものをたっぷり摂取していればOK

「食物繊維をとらなくちゃ!」とばかりに、食物繊維系サプリやドリンク、あるいは、食物繊維入りクッキーなどに飛びつく必要なんてありません。

1日1杯以上の生ジュースをのみ、豆類、イモ類、にんじんやブロッコリーなどの野菜類、海藻類、バナナ、りんごなどのくだもの類を、普通に楽しみながら食べていれば、あえて「食物繊維をとらなくちゃ!」と気張らなくていいのです。

「でも、なかなか生ジュースも飲めないし、野菜類も不足しているから…」そんな言い訳が聞こえてきそうです。たしかにコンビニ弁当や食事代わりにスナック菓子オンリーというような生活なら繊維は不足するでしょうが、この場合、食物繊維の問題だけではすみません。食物繊維のサプリをせっせ摂ったところで健康にはなれませんし、何の問題解決にもなりません。まずは、まともな食生活を心がけることからはじめるべきでしょう。

ちなみに、食物繊維やオリゴ糖などのように腸内の乳酸菌のエサとなるような物質を摂取することで腸内環境を改善しようとするのは、「プレバイオティクス」の考え方。これに対し、乳酸菌の生菌や生菌製剤を直接摂取することで、腸内環境を改善させる考え方が、「プロバイオティクス」。最近、盛んにテレビでやっていますよね。

ところが、腸自体が老化している状態で乳酸菌のエサになるようなものや、乳酸菌そのものを外からいくら摂取したところで、その多くは、通過菌として体外に排出されてしまいます。そこで最近では、腸自体のコンディションに関係なく腸内環境を確実に改善する方法として「バイオジェニックス」の考え方が注目を集めはじめています。これについては、別の機会にお話しすることにしましょう。

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