「マヨネーズが健康によい」にもの申す!健康情報は歪められている 第一弾 |
テレビ、ラジオ、雑誌にインターネット。どこもかしこも健康情報で溢れかえっています。今日「イイ」といわれていたことが、翌週には「ダメ」になり、△△がいいと思っていたら、別の番組では別のことを言っている・・・。情報が溢れれば溢れるほど、何が正しいのか悪いのかが分からなくなってしまいます。 マスコミで日々流される健康情報はスポンサーに利益をもたらすものばかり。スポンサーの不利になる情報はすべてカットされ、ほんとうのことは一般視聴者には伝えられません。 先日、某有名健康番組で「マヨネーズ」が取り上げられていましたが、「そこまでスポンサーにゴマをするか!」という内容。一般の方なら納得するよう巧妙に仕上がってはいるものの、実際には矛盾だらけ。こんな情報を鵜呑みにしたら健康になるどころか、逆に不健康になりかねません。 卵の新発見?番組は「マヨネーズ不健康疑惑の冤罪をはらす」ということで進んでいきます。マヨネーズが体に良くない食材として悪者扱いされてきたけれど、メーカーが徹底研究を開始して、数々の対抗策を講じてきたとのこと。 まず、白身に含まれるオボムチンと黄身に含まれるレシチンがコレステロール値を低下させることを「新発見」したとか。でも、こんなことは以前から知られていること。新発見でもなんでもありません。しかも、本物のマヨネーズは、食用油、酢、卵黄で作るのに、使っているのは卵黄だけではないと、わざわざバラして…。本物に似せるためにあらゆる食品添加物が入り込んでいるはずですが、そんなことは当然、番組で触れることはありません。 油の進化?次に、材料の7割を占める油の主成分が、これまでの酸化しやすいリノール酸から、コレステロールを分解するオレイン酸に変っているから健康的に進化しているのだと、主張。これだけなら、「そうなんだ〜」で終わるのですが、このあとがいけない。 マヨネーズに含まれる植物油が「プロスタグランジンの材料となり、血液をサラサラにする」と効用を披露。でも、これではオレイン酸を使っていないことになってしまうのです。プロスタグランジンはリノール酸からはつくられますが、オレイン酸からはつくれないのです。どうせ視聴者には違いが分からないとでも思っているのでしょうネ。 また、このような番組では、油は必ずコレステロールとの関わりをベースに語られます。これはもっと恐ろしい、トランス型脂肪酸の存在をカモフラージュするため。多量の化学物質が使われ、高温のなかで生産される油には、狂った脂肪酸が発生。ガンや心臓病の原因となりますが、これについて触れるのはスポンサー企業の利益を損なうので絶対タブーになっています。視聴者の健康より、スポンサーの利益優先なんです、どんな場合も…。 さらに、食用油には酸化防止剤が使われ、毒性の強いBHTやBHAが使われている可能性が…。本当に油は進化していると言えるのでしょうか? アミノ酸利用効率が良くなる?番組では「お好み焼き+マヨネーズでアミノ酸バランスが良くなる」と、お好み焼きにたっぷりマヨネーズをかけて、おいしそうに食べているシーンを映し出すのですが、これまた視聴者騙し。 小麦粉に不足しているリジンがマヨネーズに含まれ、体内でのアミノ酸利用効率が高まるということで、御丁寧にアミノ酸効率とはどういうことかCGを使って説明しているのですが、そもそもアミノ酸はタンパク源の食品から摂るもの。小麦粉に含まる微量のアミノ酸バランスを整えたところで、健康上なんのメリットもありません。肉を入れるか卵を加えるなら話は分かりますが、怖い油を一緒に摂るなんて、健康を害すだけです。 健康情報に振り回されないでテレビ局側は、スポンサー企業の扱うマヨネーズを確実に「よい子」に仕立て上げなければなりません。都合のいい断片情報を寄せ集めて、それなりに番組は作られますが、矛盾だらけ。視聴者の健康を願うのではなく、スポンサー企業を満足させればいいという姿勢だけが見え隠れします。 ★★★★★★★★ 今回マヨネーズを取り上げたのは、マヨネーズそのものについてお話ししたかったからではありません。健康情報番組がいかにいい加減なものなのか、情報がいかにスポンサーの都合のいいように歪められてしまうのか、その実体を少しでも皆様に知っていただきたいと思ったからです。 縦のものを横といい、その正当性をでっち上げる・・健康番組って、実はそんなことばかりやっているのです。信じる方がバカを見る世界です。メディアが発信する健康情報の裏にはかならず、それによって莫大な利益を得る企業が存在します。そんな情報に振り回され、大企業を儲けさせても健康は買えません。 これから数回にわたり、いかにして健康情報が歪められていくかをお話ししていくつもりです。情報の嘘を見抜き、健康の本質を見極められる、賢い視聴者、消費者になっていただけることを願っています。 |