食品の裏側を暴く!残留が怖いポストハーベスト |
枯葉剤レベルのものもある海外から輸入された農作物は、収穫後に農薬が直接散布されます。これがポストハーベスト。収穫前散布でも農薬は避けたほうがいいのですが、ポストハーベストにはこんな怖さがあるのです。 ポストハーベストには、長期間の輸送や保存を目的として、防カビ剤・殺虫剤・殺菌剤・発芽防止剤などが使われています。 国内では、農薬は作物ごとに使われる時期と種類が決められていて、その時期以外(収穫後など)に農薬を使うのは、「ありえない」こと。国内の農作物には徹底しているようですが、海外からの輸入農作物に関しては、「散布していない」という相手国の主張が通っている状態です。 農作物に散布された農薬は、収穫前のものよりも収穫後のもののほうが、数倍〜数百倍も残留性が高いことが知られています。茎や葉、花などさえぎるものが何もない作物に直接ふりかけるわけですから、当然ですね。 そのうえ、ポストハーベストに使われる農薬は、発がん性のあるものや、ベトナム戦争で甚大な被害をもたらした枯葉剤と同様のものもあります。アメリカではOPPなどのように、国内向けの作物には禁じても、輸出用のものには使用を許可する農薬さえあるのです。 どんな作物に使われる?輸入農作物のすべてにポストハーベストが使われているわけではありませんが、よく使われる作物に、次のようなものがあります。
農薬?添加物?ポストハーベストは収穫後に散布される農薬なので、日本では「食品添加物」の扱いになるのが本来の姿です。そのため、発ガン性や催奇性がある防カビ剤のOPPやTBZ(果物に使用する農薬)、殺虫剤のピペロニルブトキシド(穀物に使用される農薬)などが、食品添加物として認可されるという暴挙が!ちなみにOPPの農薬としての使用は1969年に禁じられています。(食品添加物としては、未だに使用されている!) しかし、小麦などに残留がみられる有機リン系の殺虫剤は毒性が強く、さすがに添加物として認可するわけにいきません。それでも外圧によって輸入を拒めないという、国のジレンマがあります。そこで、ポストハーベストを農薬扱いにすることで、国内に規定がない農薬としてスルーさせることになります。でも農薬扱いだと、今度はOPPを使った果物は輸入できないということになってしまいます。 こうしたことから、日本では、ポストハーベストは添加物でも農薬でもない、あいまいな扱いになっているのです。 ポストハーベストを避けるには、国産の農作物を食べるのが一番です。どうしても、というときは、よく洗い、皮を厚くむきましょう。加工食品には輸入農作物が多く使われているので、原材料の原産地にも気を配りたいものですね。 |