ゾーンダイエット低インシュリン・ダイエットって知ってる? |
究極のダイエット登場!?先日あるテレビ番組を見ていたら、低インシュリン・ダイエット(ゾーンダイエット)という、なんだか難しそうな名称のダイエットについて取り上げていました。皆さんの中にも、「アレ!?」という思いでご覧になった方も多いのでは? 「カロリー計算は全く必要がなく、除脂肪組織を落とさず、短期間で体脂肪だけを落とし、リバウンドは一切なし。誰でも簡単に、いつからでも実行可能」と、あらゆるダイエット商品のうたい文句を大集合させたようなセールスポイント。でも、大学の偉い教授連中がコメントしながら番組は進行していくためか、科学のニオイがぷんぷん。生化学的な根拠に基づいたダイエットであり、その効果は臨床学的に証明されているということが、番組独特の構成によって巧みに示され、視聴者は、「これぞ究極のダイエット!!」との思いを募らせたことでしょう。 血糖値の安定はダイエット成功のキーポイントこのダイエット成功のためのキーワードは、「インスリンの分泌を最小限に抑える」そして、「血糖値の安定をはかる」ということ。 甘いものを食べたり、糖質の割合が多い食事をすると、血糖が急速に上昇します。すると、膵臓からインシュリンというホルモンが分泌され、血液中の糖を細胞内に取り込むことで血糖値を下げます。ところがこのホルモン、細胞内に取り込んだ糖を脂肪に変えて蓄積させてしまいます。そればかりか、脂肪の分解をも抑制してしまうんです。 ということは、インシュリンが分泌されない工夫をすれば、脂肪の蓄積を防げるというわけ。インシュリンの分泌が抑えられることで新たなメリットも生まれます。それは、グルカゴンというホルモンが出てきて、蓄積された脂肪の分解を促進、エネルギーに変えてくれるんです。これによって長時間空腹に悩まされずに済みます。 さらに、グルカゴンの分泌が多ければ多いほど成長ホルモンの分泌が促進され、老化防止にもなるというのです。つまり、血糖値の安定をはかって、インシュリンの分泌を最小限に抑えれば、筋肉などの除脂肪細胞はそのまま、体脂肪だけを効率よく燃やし、若返りながら、ベストプロポーション作りが簡単にできるということなのです。しかも、リバウンドなしに! 糖質を食べなければ血糖値はあがりませんが、食事から糖質を完全にカットするのは健康上大問題。そこで、糖質の種類によってインシュリンの刺激度を指数化(グリセミック指数)し、この表から指数の低いものを選んで食べていく・・・。これが、低インシュリン・ダイエットです。 (グリセミック指数のリストは昨年の12月号に記載してあります) えっ!?「ゾーン」ダイエットのこと?皆さん、ここまで読んで何か気がつきませんか?そう、低インシュリンダイエットって、目新しいようでも、理論は「ゾーン」、つまり4・3・3ダイエットの一部分をコピーしただけなんです。 番組ではグリセミック指数の高い食品はカットし、極力指数の低い糖質を選んで食べることだけを強調していましたが、それだけで本当に最初に触れたような確実な結果が出るかは(?)。確かにグリセミック指数の低い糖質を選ぶことは絶対必要だけど、ボストン大学医学部およびMITの研究結果によると、インシュリンに対してグルカゴンが最大に分泌するためには、糖質とたんぱく質の熱量配分比が4対3のバランスになることが最も重要としているんです。 グリセミック指数の低い糖質を選び、4・3・3バランスを目安に食事をすることで、空腹感・悲壮感のないダイエットを続けることができます。手っ取り早い効果を願うなら、1本丸ごと4・3・3バランスになっているゾーンを使うのが確実。食事および間食をすべてゾーンに置き換え2週間続け、その後は一日一食をゾーンにして、目標達成まで続けます。具体的な食事法はアドバイザーにご相談下さい。 血糖値を安定させ、インシュリンの分泌を抑える4・3・3ダイエットで、おいしく食べて、ベストプロポーションを目指してください。 |