老化スピードの鍵を握る栄養素 Part I
「老化」イヤな響きをもった言葉ですよね。肌にシワがより、シミが目立ってくる 。関節がかたくなる。髪の毛が薄くなる。歯が弱り、骨が脆く折れやすくなる。血管が脆くなり、免疫機能が低下して、病気にかかりやすくなる・・・。こうして書いているだけでも、どんどん暗い気分になって落ち込んでしまいます。 年をとらず、いつまでも若くいたいと願っても、誰にでも訪れる老化。でも、その訪れ方や時期は人それぞれ。決して平等に訪れ、進行していくわけではありません。 医学的にいうと老化の大きな特徴は、細胞の数が減少し、細胞の機能が低下すること。細胞の働きが悪くなれば、酵素は作れず・働けず、心臓や腎臓、血管などの臓器は機能低下、ホルモン分泌バランスは悪化、免疫系は弱る、そんなことが起こってくるのは当たり前です。 老化そのものは病気ではありません。シミやシワ、免疫力の低下などは、加齢に伴って誰にでも起こる現象。でも、不思議に思ったことありませんか?同じ年齢でも、10歳若く見える人もいれば、逆に10歳年とって見える人もいる。外見上だけの問題でなく、頭の働きや体の機能についても、いつまでもハツラツとした人もいれば、かなり衰えてしまう人もいる。人によって老化の速度はハッキリと違います。でもナゼ? 細胞の機能低下をうまく遅らせることができる人と、できない人とでは、何が違うの? 端的に言ってしまえば、「食」の問題。遺伝的要素、生活環境、精神状態、ライフスタイルなど、老化スピードに関わる要素は多いのですが、これらすべてに関わってくるのが栄養素です。 老化はナゼ、どのようにして起こってくるの?私達の体は60兆の細胞でできていますが、同じ細胞が生き続けているのではありません。建設と破壊がたえまなく繰り返され、平均して200日でほとんどすべての細胞が新しく生まれ変わります。細胞の交代は細胞分裂によって行われ、古いものは死に、新しいものに置き変わります。 また体内ではこのような細胞の交代だけでなく、食事から取り込まれた栄養素を分解したり、他のものに加工したり、あらゆる代謝が四六時中進行しています。 細胞交代をはじめとするこうした代謝活動は加齢とともに遅くなります。そして、寿命がきた細胞や活性酸素ダメージを受けた細胞のかわりとなる新しい細胞が調達できず、また、代謝のためのたんぱく質(酵素)が作れなくなると、老化という現象が起こってきます。分裂しなくなった細胞は、体の組織にダメージを与える有毒なたんぱく質を放出し、老化に加速をかけることも最近の研究で判ってきました。 細胞交代や他の代謝プロセスは、十分な栄養素の確保があればスローダウンしません。活性酸素のダメージを抑え、細胞の寿命を延ばしてくれるのも栄養素です。栄養素が十分なら新しい細胞の調達にも支障をきたすことはありません。こうしてみると、実際の老化進行速度は食生活を通じての栄養摂取の影響を強く受けるというのも頷けるでしょう。 老化防止=活性酸素対策?寿命プログラム説、フリーラジカル説、DNA損傷説、エラー説、免疫説、ホメオスターシス説、架橋説、生物時計説など、老化学説にはいくつもの説が提唱されているのですが、それらのほとんどに共通して深く関わっているのが活性酸素。 活性酸素に関しては、ナターシャタイムズでもたびたび取り上げていますので、皆様には耳慣れた言葉だと思いますが、ストレスが老化を促進するのも、夏の強い日差しが老化を加速するのも、み〜んな主犯は活性酸素。老化にともなう疾病とされるガン、動脈硬化なども、加齢に伴って否応なしに発生するものではなく、活性酸素によってたんぱく質、DNA、細胞がダメージを受けた結果。活性酸素ダメージの累積が形として現れるのが「老化」ということです。そして活性酸素のダメージを防ぐにも多量の栄養素(抗酸化)が必要であることはいうまでもありません。 活性酸素は生命の中核を揺さぶるほどの力を持っていますから、抗酸化栄養素を含む活性酸素対策は何よりも重要といえますが、それだけに目を向ければ老化速度をスローダウンできるかというと、そうもいきません。 活性酸素対策を心がけると同時に完全なコーディングを目指す。これらどちらが欠けても健康レベルの低下、そして老化は免れないのです。
たんぱく質が作られる過程私たちの60兆におよぶ細胞一個一個の中心には細胞核があり、そのなかに存在する遺伝子DNAの暗号を元に細胞はひたすらたんぱく質を作り続けています(生命現象の基本事項はたったこれだけ!)。このたんぱく質が組み立てられて、酵素になったり、ホルモンや抗体になります。もちろん皮膚、筋肉、内蔵など体の構成成分にもなります。生態の営みのほとんどが、細胞でつくられたたんぱく質の働きによって起こっているのです。 体内ではあらゆる代謝が進行していますが、これにともない細胞内では必ず、DNAの解読→RNAへの翻訳→たんぱく質という過程が存在していて、これをコーディングと呼んでいます。作られたたんぱく質が酵素である場合には、酵素が機能して目的の反応が起こる次の過程までをコーディングといいます。 一つの酵素が特定の代謝を完了することはなく、必ず一つのコーディングが次の反応を呼び起こし、新たな酵素が作られ、反応を起こし、次へ、また次へと最終成果が得られるまで続いていきます。 通常コーディングは20以上の段階を踏んで進みますが、この過程のどこかで、ほんのちょっとでもつまずけば、コーディングは中断され、体に必要な物質が作れなくなり、老化をはじめ健康上深刻な問題をもたらすことになってしまいます。 スムーズかつ完全なコーディングを目指すスムーズかつ完全なコーディングが行われ続ければ、私たちは常に健康レベルを保ち、いつまでも若々しく、老化知らずの日々を過ごせることになります。そのためには、コーディングの第一条件である、酵素タンパクの生産が確実に行われ、その酵素が定められた反応をキチンと起こし、目的の必要物質を作ってくれる条件整備をしなければなりません。 そのためには、
が不可欠(いうまでもなく、これらすべてに、栄養素が関係してきます)。 つまり、私が日頃から皆さんに強調している活性酸素対策はもちろん、栄養素確保、消化吸収改善(不良では必要栄養素の確保ができない)、排泄促進(体内クリーニング)は、完全なコーディングを目指すための条件に他ならないんです。そして、人それぞれ老化スピードが違うのは、意識的、無意識に関わらず、これらの条件整備の達成度合いにかかっているのです。 老化を防止し、いつまでも若さを保つには、活性酸素対策と完璧なコーディングを目指して努力していくしかありません。 行動を起こすかどうかはあなた次第。10年後のあなたが、ぐっと老け込んだ姿になるか、ほとんど加齢を感じさせず、美しく健康なままでいられるか、あなたの考え方ひとつです。 次回は、コーディングに実際どのような栄養素がどのくらい必要なのか、どのように摂ったらいいのか、食事で気をつけることなど、お話ししていきたいと思います。 製品別アンチ・エイジング(老化防止)効果
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