ところで皆さん、『買ってはいけない』という本ご存じですか？発売されるやいなや、あっという間に１４０万部も売れたというのですから驚きです。タイトルも｢えっ｣と絶対的に注意を引きますが、本屋さんのレジの近くに必ず山済みされているので、ついつい手に取って買ってしまった方もいるのでは？

この本では、私達が日頃から口にしている大手メーカーの食品や日々身近に使っている化粧品や雑品等に含まれる有害化学物質がいかに多く、恐ろしいものなのか、商品の実名写真入りで槍玉に上げています。最も宣伝量の多い大手メーカーの製品ばかりなので、自分が実際に使っているものばかりで、驚かれた方も多いでしょう。

飲み物や食物に含まれる合成保存料、合成色素、合成香料、安定剤、乳化剤、合成甘味料を始めとする化学合成の食品添加物を、私達は年間４キロ以上も体内に入れています。さらに、水・土・空気中に含まれる有害金属物質、化粧品やスプレー類の使用で吸い込んでしまう薬品類、溶剤、殺虫剤などを加えると、一体どれだけの毒物を体内取り込んでいるのか想像も つきません。とはいえ、いくら体に悪いと分かっても、それらに変わる物がないのですから、食べ続ける、使い続けるしかありません。

体内で老廃物が発生したり、有害物質が体内に取り込まれると、これらをすみやかに解毒したり排泄しようと体の器官はフルパワーで働きます。その過程で多量の活性酸素が発生し、細胞がどんどん傷つけられます。

それだけの代償を払っても、有害物質がきれいさっぱり排泄されれば、まだいいのですが、そうはいきません。脂肪部分や組織内にどんどん毒素は蓄積され続け、美容上健康上の問題を引き起こしていきます。こんな状態を断ち切るには、体内浄化プログラムを実施する、つまり体内のクリーニングしかありません。

体内浄化というと、宿便とりとか、便秘解消法ぐらいにしか思わない方も多いと思います。慢性病の80％は腸の問題によるといわれますから、確かに腸のクリーニングは体内浄化の重要なワンステップであることは間違いありません。ただ、腸は体の外側の器官であり、化学物質などが溜まっている、体の内側からのクリーニングも同時に行わない限り、体内浄化とはいえないのです。

食物を口に入れると、それで体内に入ったと思っている方がほとんどでしょうが、実は口から肛門までの一連の消化器官は皮膚同様、体の外側。食べたものが胃に入り、十二指腸、小腸と進みながら消化され、そこで初めて体内に取り込まれます。ここで取り込まれなかったものが、残りカスとして大腸に進み、便となります。つまり、便は体の外側を通過していったもの。

実際に体内に入り込んでしまった有害物質や、休みなく体内で発生している多くの老廃物は分解された後、血液を通じて腎臓、肺、皮膚などの排泄器官に届けられ、尿・皮膚からの分泌・呼吸などによって体外に運び去られるのです。

体内浄化は二方向から行なう必要があります。まず、環境からの有毒物質を極力避けること、そして、体内の毒素や老廃物を分解、除去、そして排泄という一連の作業が行なわれやすい状況を作っていくことです。私達の体には解毒および再生のためのいくつもの機能が備わっています。低下した免疫機能を回復させ、本来私達に備わっている、解毒／浄化作用を活 性化していくことが大切です。

体内浄化プログラムを成功させるには、1)食生活の見なおし、2)絶食、3)フレッシュ・ジュース、4)呼吸法、5)ドライブラッシング、6)酵素摂取などが必要です。ハーブ系サプリメントを取り入れることで、体内浄化を加速し、より確実な効果が得られます。

こうした浄化プログラムに加え、ホリスティック療法では、 “コロンクレンジング”という腸内洗浄法もすすめられています。腸に蓄積された排泄物と有害物質を除去するために大腸を洗浄する療法で、ウィートグラス、生レモンジュース、ニンニク、または、コーヒー浣腸などがおこなわれます。こうした療法は、専門医のいる施設で受けるのが安心ですね。