近年、キムタクや山PらイケメンタレントによるCMですっかり定着した感のあるゼリー飲料。「10秒メシ」として食事代わりに食べる(飲む?)のがスマートで、忙しい現代人が手軽に栄養をとるにはピッタリの、健康的なイメージが定着してしまいました。
でも、ちょっと待って! 「10秒メシ」って本当に健康的だと思いますか?
ゼリー飲料は
栄養バランスのよい食品ではない!
最近ではラインナップが豊富で、他メーカーからもさまざまな製品が出ているゼリー飲料。「マルチビタミン」などサプリメントと同じような名前のものも出ています。
けれども、覚えておいてほしいのは、これらの製品は決して栄養バランスがよいわけではないということ。「エネルギー」補給のみで、タンパク質やビタミン、ミネラルはほとんどとれません。
「マルチビタミン」には合成のビタミンは多少入っていますが、タンパク質やミネラルは皆無。他のラインナップも、かなり栄養のかたよりが見られます。そして、入っているものも、一食分に相当する量ではなさそうです。
合成のビタミンは効果が薄い
さらに、この栄養素が「合成である」ということも気になります。合成の栄養素は、天然ではありえない化学変化をうながして作られることがほとんど。石油由来のものもあります。化学式だけを同じにして帳尻をあわせており、多量に摂取することでの副作用の可能性も否定できません。
天然素材をベースにしたに食品には、消化吸収をサポートするための食物酵素が、かならず含まれています。しかし、ゼリー飲料は天然素材とはいいがたく、酵素もありませんので、多少なりとも栄養素が含まれていたとしても、その吸収率にあまり期待はできません。
ゼリー飲料の目的はカロリー摂取
ゼリー飲料は、なぜ「10秒メシ」なのでしょうか。それは、カロリーをすばやく摂取できるから。
一番手軽にすばやくカロリーがとれる栄養素といえば、糖分。ラベルを見ると、ブドウ糖果糖液糖がまっ先に書かれています。ラベルは成分の多い順に書くのがルール。つまり、一番多く含まれているのが糖分だということです。それだけで、ダイエットには向かないことがわかりますね。
「ブドウ糖果糖液糖」というのは、ようするにシロップ。しかも、そのままでは甘過ぎて飲めないくらいの甘さです。それに添加物を加えることで味を調整してあります。
ブドウ糖は「単糖体」で吸収が非常によく、血糖値が急激に上がります。一時的には元気になりますが、しばらくすると急降下。すぐに、よけいお腹がすいたり、イライラなど、低血糖症状を起こします。血糖値の昇降が激しいと体の負担も大きく、糖尿病にかかりやすくなったり、インシュリンによる脂肪合成をうながし、かえって太りやすくなったりもするのです。
最近では、発熱時などに病院ですすめられることもあるようですが、これはスポーツドリンクと同じく、あくまでもカロリーと水分の補給が目的です。ドクターがすすめるから体にいいと思ったら、大まちがいですよ! |