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第2回
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本来、みりんは「お酒」。かつては、台所をあずかる女性のひそかな楽しみとして、またお正月のお屠蘇や結婚式の三三九度で飲まれていました。その歴史は古く、戦国時代や江戸時代には、「甘いお酒」として親しまれていたようです。調味料として使われるようになったのは、江戸時代の中〜後期。1760年代には鰻屋、蕎麦屋などが大繁盛し、そのときすでに、みりんが使われていたという文献も残っています。 「みりん」と呼ばれるものには・・さて、そのような歴史ある調味料「みりん」ですが、現在一般家庭ではまず使っていないはずです。一度、ご家庭にある「みりん」のラベルを見てみてください。「本みりん」と書かれていれば、それは本当のみりんですが、おそらく多くのご家庭にあるのは「みりん風調味料」「発酵調味料」のどちらかでしょう。 「本みりん」は、蒸したもち米と米麹を焼酎にいれ、熟成させてつくります。なので、14〜15度くらいのアルコールが含まれ、税制上では「酒類」に分類されます。 「発酵調味料」は、米やとうもろこしなどをアルコール発酵させ、そこにブドウ糖・グルタミン酸ナトリウム・酸味料などの添加物を加えて味を調えたもので、これも14〜15%のアルコール度数がありますが、「酒として」は飲めないし、税制上でも「酒類」ではありません。 「みりん風調味料」は、原料もつくり方も本みりんとはまったく異なります。ブドウ糖・水あめ・糖液・生ぶどう酒などでつくられたシロップを、グルタミン酸ナトリウムや酸味料で味をととのえ、カラメル色素で色をつけてあります。要は、添加物でつくりあげられた模造品。アルコール度数は1%未満ですから、当然「酒類」という扱いにはなりません。 なぜ、コピー商品?「みりん」のニセものが横行する背景には、日本の税制事情や酒類の販売許可制度があります。和食をつくるのにみりんは欠かせない調味料。でも、本みりんは酒類に分類され、販売するには、酒税もかかるし、販売許可も必要。であれば、酒税や販売許可の必要ない発酵調味料やみりん風調味料をつくっちゃえ〜、ということになったんですね。 本みりんとその類似品では、原料もちがえば、製造過程もちがいます。本みりんを使っていれば体内にとりこむことのない添加物が、大量に含まれているのです。 また、本みりんのもつ、煮くずれしにくくなる作用や魚の生臭みをおさえる作用、味がしみこみやすくなる作用はみりん風調味料にはありません。できあがった料理の味も歴然の差。本みりん使用に軍配があがります。 本みりんは、製造に手間と時間がかかるため、みりん風調味料にくらべ、かなり高価ですが、健康で美しい体をつくるために、ちょっと見直してみませんか? |
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