にんじんのアスコルビナーゼはビタミンCを破壊するので、他の野菜と一緒にジュースにすべきではないのでは? |
アスコルビナーゼをビタミンCと一緒に試験管にいれれば、確かにビタミンCは破壊されます。でも、野菜類に含まれる多種多様の物質のなかから特定のものをとり出して、それがどうだと論じるのは、食品科学がベースとなっている日本の栄養学の特徴。日本の栄養学におけるアスコルビナーゼに関する常識は、何十年も前からジュース療法によって現代医学で見離された患者の治癒という多くの奇跡を生み出してきた欧米には存在しません。 日本の常識が正しく、「にんじんがビタミンCを壊す」としても、実際にジューシングする上で気になることではありません。ジュース療法ではにんじんがベースに使われることがほとんどですが、これはにんじんに含まれるカロテノイドの多量摂取があらゆる疾患に効果を発揮するからです。もともとにんじんでビタミンCを補おうとしているわけではありません。 もちろんビタミンCの補給もとても重要であり、ジュースでとろうと思えば主に柑橘系の果物ジュースということになります。でも、基本的に野菜(にんじん)と果物(柑橘類)を一緒にジュースすることはないので、ビタミンCを壊す心配はありませんね。 ビタミンCを含む他の野菜とにんじんをジュースした場合はどうなのかというと、これも実際には気にする必要はないのですが、ご心配なら、まずレモンを少しジューシングしてからにんじん、その他の野菜とジューシングしていけば、レモンの酸がアスコルビナーゼの活性を抑えてくれます。
生ジュースに関して詳しくは、『生ジュース・ダイエット健康法』(講談社プラスα新書)をぜひお読み下さい。
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