慢性疲労症候群 (CFS)女性に多い悩み改善講座 第18回 |
"ナマケ病"と思われがち慢性疲労症候群は欧米では80年代からで注目されはじめ、現在では米国だけでも400万人以上が発症している「隠れ流行病」とまでいわれています。日本では約1000人に3人の割合とされ、患者の約60%が女性。とくに20代後半から30代の高学歴でまじめな女性がほとんどです。 症状としては、筋肉痛や関節痛、微熱、頭痛、低血圧、思考力低下・物忘れ・うつなどの症状、ノドの痛み、食欲低下、不眠・眠り過ぎなどの睡眠障害、カンジダ症、胃腸のトラブル、そして何よりも、激しい疲労。こうした症状はインフルエンザや他のウイルス感染に似ており、他の疾患と間違われやすく、医師の診察や検査を受けても異常が見つからないため、「心身症(とるに足らないあらゆる兆候を誇張するなど、体への関心が過剰な人)」、「精神的なもの」とか、「うつ病」と診断(誤診)されることも多いようです。周囲からは単にさぼっているだけと見られやすく、発症者には辛いばかりです。 病因は分からず、治らない?厚生労働省の診断基準では、「生活を著しく損なうような強い疲労が半年以上つづき、一ヶ月のうち数日は仕事を休むなどの状態が現れる」他、いくつかの項目が設定されています。EBVやCMVなどのウイルス感染であるとする説やストレスとの関連性などが指摘されていますが、詳しい病因はわかっておらず、血圧調整機能障害をはじめ、貧血、関節炎、低血糖症、慢性水銀中毒、カンジダ炎、睡眠障害なども慢性疲労症候群の引き金になるのではないかといわれています。また、不適切な食生活、栄養素の不足、アレルギー、甲状腺機能不良など、いくつかの要素が絡み合っているとも思われています。 慢性疲労症候群はそれが直接死因となるような病気ではありませんが、免疫系・病原菌などに対する抵抗力は弱まってしまいます。現代医学では治療法はなく、なんらかの治療をすることで一度快復したように見えても、ストレスが強くなると、簡単に再発するので厄介です。 栄養療法はあるの?栄養療法の基本としては、必須栄養素の確保、低下した免疫力の向上、炎症や感染の防衛、糖代謝の改善(エネルギーアップ)が中心となります。
食事、その他で気をつけることは?
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