食品の裏側を暴く!!

和食って本当にヘルシー?(1)

海外も含めての和食ブームです。和食には脂肪分が少なく、大変ヘルシーだといわれています。確かに和食は素材の味を大切にし、脂肪分も少ないのが特徴。でも、いまどきの和食が本当にヘルシーかどうかは、ちょっと疑問。それは、こんなワケがあるのです。数回にわたってお伝えしましょう。

【和食に含まれる塩分】

和食といえば、真っ先に思いだすのが干物やお味噌汁、お漬物。たらこや梅干などもかかせないものですね。そして、味付けのほとんどが味噌やしょうゆ。これだけ並べれば、ピンときた人もいるでしょう。そう、和食には塩分が多いのです。

たとえば、梅干に含まれる塩分量は、なんと20%。昔から「2割塩」といわれています。家庭で作るときには、梅干の周りにびっしり塩がついているものもありました。これは、カビや腐敗を防ぐために、塩が3割程度使われていたためです。日常的に食べているものの中で、これほど塩分量の多い食品は、海外ではそう多くはありません。

【減塩梅干は本当にヘルシー?】

塩分の取りすぎは高血圧を招くとして、最近では減塩傾向。薄味のものが好まれています。梅干ももちろん減塩のものが発売されていますが、それもちょっと問題です。

じつは、塩分を減らせば減らすほど、梅干の保存期間は短くなります。そこで、保存料を加えて保存期間を長くする必要がでてくるのです。

冷蔵庫にある梅干のラベルを見てみましょう。ブドウ糖果糖液糖・ソルビット(甘味料)・還元水あめなどの糖類や、酸味料・アミノ酸・発酵調味料・赤色102号(着色料)・酒精(エチルアルコール)など、本来の梅干の製法では考えられないものが記載されていませんか? 本来常温で保存できるはずの梅干が「要冷蔵」になっていませんか? 

梅干は、塩分15%以下になると、梅酢もあがらず、うま味もでません。そして、カビや腐敗も発生しやすくなるのです。減塩梅干は、たいてい塩分が10%ほどですから、味を調節するためにグルタミン酸ナトリウムなどのアミノ酸(うまみ調味料)や甘味料・酸味料を、赤しそだけでは補えない鮮やかな色合いを出すために着色料を、腐敗やカビを防ぐためにアルコールを加えなければなりません。また、防カビ・防腐には冷蔵保存することも大切です。

ちなみに、着色料の「赤色106号」は、甲状腺への深刻な影響、染色体異常の疑いのほか、発ガン性が世界的にいわれており、現在使用がみとめられているのは、日本だけというのですから、怖い話しです。

【薄味の佃煮にも添加物】

同じことが他の食品にもいえます。漬物や佃煮なども、日本古来の味に比べるとかなり減塩、うす味になってきました。けれども、本来濃い味にして長期保存していた食品。味を薄めると、保存期間はどうしても短くなる。そこで添加物が登場するのです。

昆布の佃煮などには、保存料としてソルビン酸カリウムや安息香酸ナトリウムなどが使われます。それ以外にも、食感をよくするためのソルビトールや、簡単に色を均一に仕上げるためにカラメル色素が使われています。

塩分をとるか、添加物をとるか。なんだか究極の選択ですね。

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