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食品の裏を暴く

安くておいしい牛肉の作り方(1)

一時期BSE問題が騒がれ、倦厭された牛肉ですが、「喉元過ぎれば…」で、すっかり復活してきました。

明治時代に本格的に日本の食卓に上がるようになった牛肉は、今ではなくてはならない食材。牛肉の価格も昔とは比べ物にならないくらいに安くなったうえ、輸入牛肉はやわらかく脂も乗って、食べやすくなりました。けれども、そこに秘密が…。

安さの秘密は輸入牛肉にあり

焼肉の食べ放題や、安価のステーキを販売するファミリーレストラン、そして安くて早い牛丼チェーン…。かつて牛肉といえば、非常に高価なものでした。このような価格で販売したら、外食産業はたちまち赤字になり、つぶれてしまうのは必至でした。

ところが価格破壊が進み、牛肉はそれほど高級食材ではなくなってきました。今では、まさに「庶民の味」になっています。

その理由は、牛肉の輸入が自由化され、安い外国産牛肉が大量に市場に出回るようになったから。特に、アメリカ産の牛肉は非常に安価のため、安いステーキや焼肉などを提供する店は、ほとんどがアメリカ産の牛肉を使用していました。BSE問題でアメリカ牛が輸入できなくなると牛肉の値段は上がり、牛丼チェーン店からは「牛丼」が消えたほどです。この状態からも、アメリカ産の牛肉がいかに安く提供されていたかがわかります。

輸入牛肉を安くておいしい肉に加工

しかし、アメリカ産をはじめとする外国産の牛肉は、脂身が少なくパサパサして、比較的硬めのものが主流。霜降り肉を高級品とし、やわらかくて脂の乗った牛肉を好む日本人の口にはあいませんでした。それが、いつしかやわらかくてジューシーな、日本人好みの牛肉の味に…。「アメリカも品種改良をして努力しているんだぁ」と、思っている人も多いでしょう。でも、それはとんでもない大間違い!

やわらかさを出すために、先のとがったもので突き込んだりして、筋を細かく切ります。その後、タンパク質分解酵素をまんべんなくまぶしてよくもみ込み、やわらかくしているのです。

タンパク質分解酵素はもともと牛肉に備わっていて、生のまま熟成させると食物自体の消化作用によってやわらかくなるのですが(だから、食材は生で食べるのがいい!)、人工的につくられたタンパク質分解酵素は、天然のものとは異なります。しかも、これは添加物として扱われないので、表示の必要もありません。これでは、何が使われていても、消費者は知ることすらできません。

霜降り肉も簡単に一丁あがり〜!

牛肉をやわらかくしても、パサついていてはおいしい牛肉とはいえません。なので、コクを出すために和牛の牛脂や牛乳タンパクを霜降りに見えるようにうまく混ぜこみます。これで見た目も味も国産牛とほとんど変わらぬ、人口霜降り肉のできあがりです。もともと安くて硬い肉を加工してやわらかくし、脂分を足すのですから、やわらかくて味がよい割に、安価な牛肉になるのです。

安さの秘密はまだまだあります。次回もまた、安い牛肉の謎に迫ります。

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