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THE REQEST 第14回

不妊で悩んでいます。

栄養学的なとり組みがあれば教えてください。

普通に性的交渉があり、避妊をしていないにもかかわらず、長期間(1〜2年以上)妊娠しないことを不妊症といいます。約15%の夫婦は不妊症といわれますが、その原因をピンポイントで確定することは困難です。排卵、受精、卵子がらっぱ管の中を通って子宮に入って着床するまでのプロセスは非常に複雑であり、すべてが完璧に遂行されなければ、妊娠にはいたらないからです。

現代人の精子数は激減している?

不妊カップルの40%以上は男性側に原因があるといわれ、この割合は年々増加傾向にあるようです。男性の場合の不妊は、精子数が少ないために女性の卵子を受胎させることができないというケースがほとんど。実際、食生活や環境の変化によって、現代の成人男性の精子数は50年前とくらべて半減、精子の運動率も20年前とくらべて80%から50%にまで落ちているといわれます。

女性側の問題としては、卵巣機能の異常、卵管の異常、子宮の異常などがありますが、女性によっては、相手の精子に対して抗体ができ、アレルギーになってしまうケースもあるとか・・。

栄養的条件を整えることが第一

精子数の減少については、ダイオキシンなど環境ホルモンの影響とする説や「活性酸素が精子の機能に影響を与えている」という研究もありますが、不妊の原因が男性側にあるにしろ、女性側のトラブルに由来するものであるにしろ、体内でおこるすべての出来事が栄養素と密接に関係していることを考えれば、原因がなんであれ、まずは体内が正常に機能するための栄養条件をととのえることが、なによりも重要であることがわかるはずです。

まず、なによりも ビタミンE

分子栄養学の生みの親、三石巌先生は、「赤ちゃんのほしい人が最初に手をだすべきものは、排卵誘発剤ではなく、ビタミンE」といっています。

ビタミンEは性ホルモンの正常な分泌のために不可欠でであり、脳下垂体でも、副腎皮質でも、精巣でも、卵巣でも重要な役割をもっています。

ビタミンEを毎日450IU投与することで、4ヶ月後から精子の数が増え、10ヶ月後には10倍になったという報告があります。何年も子宝に恵まれなかった夫婦がそろってビタミンEの多量摂取することで、6ヶ月でめでたく妊娠したようなケースもあります。

ビタミンEを豊富にふくむのは小麦胚芽ですが、普段の食生活からはとりにくく、魚油のようにビタミンEを消耗する食品もあるので、どうしても欠乏しやすい栄養素といえます。

そのほか不可欠な栄養素

ビタミンEと併せて、栄養療法で通常すすめられるのはビタミンC、セレニウム、亜鉛。
ビタミンCは精子の異常を少なくしたり、精子の数や生き残り能力、運動能力を増加させ成熟を促す効果があり、妊娠にプラスになります。
  セレニウム不足は精子の減少をまねくだけでなく、男性・女性ともに不妊症と関連づけられています。亜鉛は生殖器官の正常機能に重要な役割を持つミネラルで、不足すれば妊娠にマイナス作用します。
  これらのほかにも、タンパク質分解酵素ウルトラ酵素)、必須脂肪酸プリムローズ)、ブドウの種エキスOPC)、アルギニン(男性の場合)、さらにビタミンB群などが、赤ちゃんを望むご夫婦にとって重要な栄養素です。

ビタミンB群不足による不妊は…

ビタミンB群のなかでも、葉酸、B6、B12不足が不妊と関連づけられています。食事からの摂取不足や吸収障害、薬の作用によって葉酸が不足し、その結果による女性の不妊症は、葉酸を補うことで治せます。

若い女性で無月経症が原因の不妊もふくめ、女性の不妊症のなかにはビタミンB6の補給で治せるものもあります。受胎した卵子が育つには健全な子宮膜の維持が不可欠であり、プロゲストロン(女性ホルモン)が適切量必要です。不妊症の女性がB6を補給すると、プロゲストロンレベルは上昇するのです。

B12の不足は悪性貧血をおこさせますが、悪性貧血は男女両性を不妊症にします。この不妊症はビタミンB12を補うことが必要になります。


ビタミンEやC、B群、セレニウムや亜鉛、酵素や必須脂肪酸などの栄養素は、不妊解消の”薬“というわけではありません。日常の食習慣のなかでこれら栄養素が欠乏しているからこそ、不妊の状態になっていると考えるべきです。これらの栄養素のうち何か一つ選んでとればいいのではなく、ここにあげた栄養素すべての不足に気をくばるようにしてください。

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