キッチンのダイエット
環境を整えよう!!
普段の食生活も、4:3:3バランスで 第6回
目安量で4:3:3バランスを目指すアイボール法、食品単位で簡単に計算できるブロック法。それぞれ伝授しつつ、レストランやファーストフード店で外食時の注意を見てきましたが、今回は自分のキッチンを4:3:3(ゾーン)実行に適した場所にすることを考えてみましょう。キッチンは家族の医務室。「食べ物はクスリ同様に作用する」というのは、4:3:3ダイエットの重要な考え方です。
「好ましくない炭水化物」は処分
まず、何はともあれ、戸棚にしまってあるパスタとお米をすべて処分!捨てるのはバチがあたるから、友達やお隣さんに寄付しちゃいましょう。これまでの主食は、もう必要ありません。
金輪際ご飯やパスタなどの「好ましくない炭水化物」が食べられないというわけではありませんが、これまでこれらの食品を何十年もの間、口に押し込み続けてきた代償が、無駄な脂肪の蓄積と健康レベルの低下。せめて4:3:3ダイエットをはじめて最初の2〜3週間は、「好ましい炭水化物」だけを食べるようにしたいものです。
糖分を欲することがなくなったら、また「好ましくない炭水化物」を食べ始めてもかまいません。糖を無性に欲しくなるのは、急激に上昇した血糖値が下がることで体が糖分を欲するから。糖の要求を自ら管理できるようになれば、ご飯やパスタをまた食べ始められます。
パスタやお米同様、朝食用シリアルやクッキー、パンなども処分の対象。シリアルは「健康にいい」と盛んに宣伝されていますが、試しに子供達のために買った箱をチェックしてみて下さい。典型的な朝食シリアル一食分半カップには、なんと糖質が50〜70gも含まれています。これはなんと!5〜7ブロック相当!!子供達の体を砂糖漬けにして学校に送りだしているようなもの。すぐに食べられる食品のほとんどが、「好ましくない炭水化物(糖)」を多量に含んでいるので、要注意です。
目の前にあるのに我慢するのは辛い。だったら、家のどこを探してもない状態をつくればいい。糖質が食べたければ、わざわざ買いに出かけなければならない、努力しないと手に入らない、簡単に手に入らない、そんな状況を作ること…これはダイエット成功の秘訣です。
トランス型の脂肪をキッチンから閉め出す
さて次はトランス型脂肪酸(水素添加された植物性油)を排除します。この種の油脂は自然界には存在しないもの。これらを避けるのは4・3・3ダイエットの重要なポイントです。
市場に出回っているほとんどの精製油は水素を添加し、脱臭して臭いやクセをなくしています。また、高温高圧をして日持ちよくしているのですが、こうした処理が、有害物質であるトランス型脂肪酸をうみだすことになります。
トランス型が問題なのは、分子の立体系が変わってしまい、細胞膜の材料にならず、また、体内で局所ホルモン(プロスタグランディン)も作れなくなること。プロスタグランディンは血圧や血液の粘度を始めあらゆる体機能を微調整していますが、これを作れなかったら体内でのあらゆるバランスが崩れ、炎症が起こりやすくなったり、免疫力が低下したり、喘息や脳梗塞ほか、様々なトラブルが続発します。
典型的なトランス型油脂といえばマーガリンとショートニング。クラッカー、ポテトチップス、クッキー、ケーキ、コーヒーに入れるフレッシュクリーム、アイスクリーム、レトルトカレー、その他ジャンクフードといわれるものほとんどがトランス型油脂を含みます。最近「健康エコナ」のマーガリンなるものも出回っていますが、これもトランス型に変わりなく、良質のバターを使った方が何倍も健康的です。
一般市場に出回っている精製油(サラダ油など)には、トランス型脂肪酸がかなり含まれています。ご家族、そしてご自分の健康を考えるのなら、これらは一掃するに越したことはありません。調理にどうしても油を使いたいということでしたら、オリーブオイルがオススメです。
タンパク源の食品は、いつも冷蔵庫に
「好ましくない炭水化物」とトランス型油脂の排除、そしてもう一つ重要なのは、たんぱく質食品がいつでも使える状態で確保されていること。たんぱく質がないと4:3:3ダイエットは成り立ちません。「何か食べよう」と思ったときにタンパク源がなかったら、4:3:3じゃなくてもいい!ということになってしまいます。
冷蔵庫にはツナやチキン、カッテージチーズなどが、いつでもすぐに食べられる状態で入っているのが理想的。買い物するときには、その事をいつも頭に入れておきましょう。ちょっとしたスナックや食事をしたいときにタンパク源の用意さえあれば、それをベースにいくらでも4:3:3メニューは考えられます。
◆◆◆◆◆
4:3:3ダイエットに適したキッチン環境に変えたところで、次回は、好ましい食品のショッピングにいくことにしましょう。
|