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むくみが気になる? あなたのむくみの原因と解消法!

むくみが気になる?あなたのむくみの原因とその解消法

夕方になると靴がきつくなる、ソックスの縁が皮膚に食い込む、足がぱんぱんに膨張している・・。そんな経験ありませんか?これは、何らかの原因で、脚に水分が滞って、

むくんでいるため。足の不調の中でも、むくみを訴える人は圧倒的に多く、とくに女性は男性の2.5倍もの人が悩んでいるといわれます。

とくに、高温多湿の日本の夏は、身体がむくみやすくなる季節でもあるのです。

むくみとは?

むくみは、組織間隙とよばれる毛細血管の外側に、組織液やリンパ液などの水分が過剰にたまった状態をいいます。通常、体内の液体は血管内や細胞外液といった特定の領域に保持されているのですが、さまざまな要因で、このバランスが乱され、むくみが発生してきます。

身体のどの部分でも、むくみが発生する可能性はあります。目のまわりや顔、腕、首、脚や足首など局所的に発生することもあれば、広範囲にわたることもあります。

むくみの根底に深刻な根本原因が隠れている場合もあります。心臓病、腎臓病、肝臓病などの慢性的な疾患や、一部の薬物(抗うつ薬や高血圧治療薬など)の副作用により、むくみが生じることもあります。

健康で、身体になんの異常がない人でも、長時間立っていたり、同じ姿勢で座りつづけていたりすると、多かれ少なかれ、むくみます。重力の関係で、ふくらはぎや足首がむくみケースはとても多いです。でも、このような生理的なむくみは一晩寝れば通常は解消。それが解消しないようであれば、なんらかのトラブルが体内で発生しているサインかもしれません。

むくみは、さまざまな理由で発生しますが、その要因のいくつかを、みていきましょう。

むくみの要因 ① 流体の滞留

むくみの要因① 流体の滞留

血管やリンパ管の機能の低下、血液の循環不良、リンパ液の流れの障害などにより、液体が組織に停滞しやすくなります。

血液は、動脈を流れる動脈血を通じて栄養成分や酸素を全身の各細胞に運ぶ一方、細胞からの老廃物を回収し、静脈を通じて体外に排泄させます。静脈に戻りきれなかった一部の水分はリンパ管に吸収されて、排泄ルートにのります。

なんらかの理由で血液の循環が滞ると、組織に酸素や栄養が適切に供給されなくなり、廃棄物の排出も妨げられます。結果的に組織が炎症をおこし、液体が組織に滞留しやすくなります。

また、組織液の増加が急激すぎたり、リンパ管の機能低下があると、リンパ排液はうまくいかず、組織に液体がたまり、むくみます。

血液循環の障害や静脈・リンパ系の働きを低下させる原因の多くはライフスタイルの問題といえます。

むくみの要因 ② 高温や湿度 

むくみの要因 ② 高温や湿度

暑い環境下での過ごし方や高温多湿の気候によって、血管は拡張し、体液が組織にたまりやすくなります。

日本では、梅雨を境に湿度が急激に高くなります。気象庁のデータによると、6月にはいると、湿度80%以上の日が一挙に増加。じと~ッとした湿気が肌にまとわりつくようになってきます。

梅雨があける前から、気温は、ぐんぐん上昇。すると血管が拡張し、重力によって体液が手や足に移動…。しかも、高温多湿の環境では、体内の水分蒸発がしにくくなり、体内に余分な水分が滞ります。本来なら汗とともに放散されるはずの余分な熱が体内にこもることでの問題も!

むくみの要因 ③ 食事や飲み物の影響

むくみは、食事や飲み物の影響をうける

体内でどのようなことがおこり、どのような症状としてあらわれるかは、すべてその人の食生活にかかっているといっても過言ではありません。むくみが発生するのも、特定の栄養素の過不足、消化力、腸内環境などが深く関与しています。

塩分のとりすぎ/カリウム不足

味つけが濃いものや加工食品の摂取が多い人は、塩分のとりすぎによる、むくみが生じる可能性大。ナトリウムとカリウムのバランスが崩れると、むくみが発生してきます。これは、ナトリウムが電解質の不均衡をひきおこし、腎臓に負担をかけ、水分貯留をひきおこすからとされます。塩分の摂取量を減らす、あるいは、塩分を追いだしてくれるカリウムを多くとることで、むくみ軽減が可能になります。

意外に見過ごされているタンパク質不足

タンパク質は、体内の水分バランスを維持するために重要な役割を果たしています。血液中のタンパク質であるアルブミンは、血管内の水分を保持し、組織間の水分の移動を制御する役割を担っています。

タンパク質不足やタンパク質の合成が低下すると、血液中のアルブミンが減少します。すると、血中のアルブミン濃度を維持するために血管内の水分が組織に漏れだし、組織間に余分な水分がたまることで、むくみが発生します。

私たちの身体はタンパク質でできており、タンパク質によって働いています。食事からのタンパク質が不足すれば、身体にどのような問題が発生しても不思議ではないのです。

食物アレルギーと食物不耐性

食物アレルギーや食物不耐性がむくみの原因になることもあります。ここでいうアレルギーとは、食べてすぐになんらかの反応がでる急性のアレルギーというより、遅延性食物アレルギーのこと。問題の食品を食べてから反応がでるのが6時間以上かかるので、ご自分でも気がついていない人がほとんどでしょう。

食物アレルギーや食物不耐性は、腸内環境が深くかかわっており、消化の改善、グルテンやカゼイン除去、腸壁の修復など腸内環境の改善にアプローチする必要があります。各自の状況/症状にあわせてとりくんでください。

むくみの要因 ④ 姿勢や運動不足 

姿勢や運動不足で体液は滞る

立ちっぱなしやPC前あるいは飛行機内などで長時間同じ姿勢をつづけていたら、脚がパンパンにむくんでしまったという経験は、誰にでもあるでしょう。このような現象は、脚を適度に動かしていないことにより、筋肉ポンプ、呼吸ポンプ、足裏反射区の働きが不十分となり、静脈・リンパ還流がスローダウン。体液の循環が悪くなった結果です。

運動でむくみが解消できるのは・・

むくみの解消には、静脈血やリンパ液を下半身から上半身(心臓)に戻す必要がありますが、そのためには、「筋肉ポンプ」、「呼吸ポンプ」、「足裏反射区」という、3つのメカニズムの助けをかりなければなりません。

脚の血管は筋肉にとりまかれています。これらの筋肉が収縮すると、静脈やリンパ管に圧力が加わり、血液とリンパ液は心臓方向へおしあげられます。これが、「筋肉ポンプ」。このメカニズムでもっとも重要な働きをするのが、ふくらはぎの筋肉です。

「呼吸ポンプ」は吸気のための容積拡大・腹圧減少で下半身のリンパ液と血液を吸いあげ、息を吐きだす容積の縮小・腹圧の上昇でリンパ液と血液をおしあげます。

足底腱膜(足底の筋を包む筋膜の中央部の厚い部分。かかとの内側突起から、指にむかい放射状に走っている)には多くのレセプターがあり、この「足底の還流反射区」を刺激することで、リンパ還流を促進することができます。

運動は、これら3つのメカニズムに働きかけ、むくみのないスッキリ脚の実現に貢献してくれます。

姿勢の悪さも、むくみの原因に

猫背/前かがみの悪い姿勢は、腹部の筋をたるませます。この状態がつづくと、骨盤にゆがみが生じ、鼡径管(そけいかんー腹膜下部を斜めに貫く管)がつぶされていきます。その結果、静脈血やリンパ液の流れが阻害され、脚の組織に水分がたまることになり⇒むくみ発生!

また、猫背や重心が左右どちらかに偏る立ちかたをしていると、筋肉のつかいかたがアンバランスになります。せっかく運動をしても、ほとんど動かない筋肉があれば、その隙間には水分がたまり、むくみやすくなります。これがさらにまわりの筋肉の動きを邪魔し、ますますひどいむくみに…。

むくみの要因 ⑤ ストレスで、むくみやすく

むくみの要因⑤ ストレスで、むくみやすく

精神的なストレス以外にも、気圧の変化、温度(高温/低温)、紫外線や電磁波、疲労、栄養不足、その他も、身体にとってストレスになります。

身体がストレスを感じると、ストレスホルモンであるコルチゾールが増加します。コルチゾールは、ナトリウムの保持や水分のバランスを調節するアルドステロンというホルモンの働きを強化する作用があります。その結果、体内のナトリウムと水分のバランスが崩れ、むくみがひきおこされます。

また、ストレスは、甘いものや高糖質高脂肪のジャンクフードへの欲求を強くします。それにより、塩分や糖分の摂取量が増え、逆に体内バランスの維持に必要な栄養素が不足することで、代謝がスムーズに進まなくなり、むくみの発生につながります!

さらにいうと、ストレスは睡眠にも影響をあたえます。ストレスによる睡眠障害や睡眠不足は、体液の循環やリンパ液の排出機能を妨げることもあり、むくみをひきおこします。むくみ対策にも、ストレスケアがとても重要だということですね。

複合的にからみあう、むくみの発生要因

むくみ発生の要因がわかれば、その解消法もおのずから、みえてきます。とはいえ、むくみは、さまざまな要因が複合的に絡みあっての結果。なので、たとえば、「塩分さえ控えればいい」、とか、「マッサージさえすれば、むくみは解消!」というように、単純にはいきません。

むくみ発生要因はとても多く、ここまでとりあげてきた以外にも、ホルモンの変動(生理前や妊娠中)、高血圧や血管の炎症、便秘、脂肪の蓄積ほか、諸々あります。どのようなケースにおいても、食生活を見直しつつ、運動や外部からのケアを並行しておこなうことが大切です。

むくみ解消のための食事面で気をつけること

むくみ解消のため、食事面は十分に気をつけて

POINT 1  加工食品を控え、新鮮な野菜やくだものを

どのような食品にもナトリウムがふくまれていることに加え、味つけで塩、しょう油、味噌などをつかっていると、どうしてもナトリウム過多になります。なるべく薄味を心がけるとともに、加工食品を口にしない食生活にシフトしましょう。

★加工食品には、思いのほか塩分ほか、添加物が多い
もともと自然の食物にはナトリウムは少なく、カリウムが多くふくまれています。とくに野菜やくだものには豊富です。ところが加工するプロセスで、カリウムはどんどん失われていきます。それだけならまだしも、ナトリウムほか、体内に水分を保持するような添加物が大幅に増えているケースがほとんどです。

せんべいやスナック菓子、燻製類、ベーコンやハム・ソーセージ、プロセスチーズにナッツ類、インスタント食品類は、要注意。ジャンクフード(乳製品、高糖質食品(人工甘味料を使ったものを含む)、精製された穀物なども、むくみの発生に関与します。

★カリウム豊富な食物で、たまっている水分を追いだそう

★カリウム豊富な食物で、たまっている水分を追いだそう

むくみの発生要因はさまざまなので、単に余分な水分を追いだせばいい、というわけではありません。でも、体内に水分を保持する大きな要因である、ナトリウムの摂取量を減らすことは必要です。とはいえ、ナトリウムをある程度とりすぎても、十分にカリウムをとっていれば、ナトリウムは追いだされ、それにともない、体内の余分な水分も出ていってくれます。

カリウムは利尿剤的にサプリメントで摂取することも可能ですが、私たちが日常的に食べている食材にもカリウムは多くふくまれています。

利尿作用のあるカリウムの豊富な食品といえば、昆布、わかめ、ヒジキなどの海藻類、キャベツ、セロリ、パセリ、キュウリ、グリーンアスパラガス、アシタバ、アズキ、白インゲン豆、バナナ、スイカ、メロン、クランベリー、レーズンなどなど…。

ほとんどの野菜やくだものに、カリウムが豊富にふくまれているので、日々十分に食べるようにしましょう。

★特におすすめ、あずき+昆布の最強のコンビ
海藻類には、カリウムはもちろん、甲状腺ホルモンの主成分のヨードほか、ミネラル類がとても豊富。水分代謝のコントロールだけでなく 血液の流れもよくしてくれます。脂肪の蓄積もふせいでくれます。

あずきには強力な利尿作用があり、どんなむくみにも著しい効果を発揮します。血液の流れの調整や、老廃物の排泄をうながす効果もあるので、多くの女性を悩ますセルライト解消にも大活躍!豊富なビタミンB1は皮下脂肪の沈着を防いでくれますし、食物繊維で便秘も解消!

最大の効果のためには、味をつけず、昆布を入れた水だけで煮た(あく抜きもしない)あずきを、ごはんがわりに食べること。あずき(&昆布)の煎じ汁(600mlの水と昆布と一緒にあずき30gを煮込み、水が半量になるまで煎じ、その汁を3等分したもの)を、1日に3回空腹時に飲むのも効果的。あずきの常食、煎じ汁の常飲は、水太り・脂肪太り・下半身太り・セルライト…すべてのダイエットに優れた効果を発揮してくれます!ただし、砂糖たっぷりのおしるこ、ぜんざいは、ご法度ですよ~!

POINT 2 毎食タンパク質をしっかり確保

Point 2 毎食タンパク質をしっかり確保

適切なタンパク質摂取は、アルブミンの合成と維持に重要です。十分に良質タンパク質を確保することで、アルブミンの量を適切に維持し、むくみを予防または改善することができます。一食あたり、自分の手の平(指先から手首まで)の大きさ(&厚さ)を目安に「良質タンパク質」を摂取しましょう。

「良質」とは、体内でつくることのできないアミノ酸がバランスよくふくまれる食物のこと。一般的に、大豆のような植物性のものより、肉類、魚介類、乳製品などの動物性食品のほうがアミノ酸の構成がよく、良質のタンパク質源といえます。植物性タンパク質と動物性タンパク質をあわせてとることにより、互に不足しているアミノ酸を補いあって良質度をあげることが可能です。
※タンパク質について詳しくは、e-Book、体がぐんぐん若返るタンパク質パワーを無料ダウンロード♪

POINT 3 必須のビタミン&ミネラル

体内の水分バランスを調整し、むくみの軽減に関与する栄養素は、カリウムやタンパク質以外にも多くあります。むくみが気になるようなら、ビタミンB群(とくにビタミンB6)、マグネシウム、ビタミンC、ビタミンEなどを日々の食生活で、しっかりとっていきたいものです。
バランスのいい食事を心がけるべきなのは当然ですが、それだけで必要な栄養素をすべて確保するのは難しいといえます。とくに現在むくみで悩んでいるようならサプリメントの活用を考えることをおすすめします。栄養療法での使用量も参考までいれておきますね。

ホエイプロテイン・アイソレートまたは、フリーフォームのアミノ酸ブレンド
ビタミンB群(主たるB群50-100mgを1日2回+B6 50㎎を1日3回)
マグネシウム 1日1000㎎ (+ カルシウム1000mg)
ビタミンC 1日3000~5000mg を何回かに分けて
ビタミンE(天然) 1日200 IU
カリウム 99㎎ (必要に応じて)
7  OPCなどの抗酸化栄養素 

POINT 4 むくみ解消に効果あるハーブ類

むくみ解消につかわれるハーブ類も多くあります。ハウソーンベリーズ(サンザシの果実)、ジュニパー、ウバ・ウルシには利尿効果があります。ホースチェスナット(マロニエ)、ブッチャーズブルームタンポポの根、ジュニパーベリーズ、パセリ、パウダルコなども、むくみの解消によくつかわれます。これらは、サプリメントやハーブティーとして購入できますよ。

むくみを改善する効果的な運動

誰でもいつからでも始められるウォーキング

正しい姿勢でウォーキング

誰にでも、どこででも、いつからでも、一人ででき、一銭もかからない究極の運動といえば、歩くこと。

ウォーキングは、脚のうっ血、リンパ液の停滞によるむくみの解消に、もっとも適しているといいってもいいでしょう。とくに長時間座っていることが多い人は、定期的にウォーキングをとりいれることで脚のむくみを軽減できます。また、ウォーキングでのストレス解消効果も実証されています。

足は第二の心臓といわれますが、ウォーキングにより足が地面からはなれるときに、つま先や足首がよく曲げられ、これが血行をうながす重要なポンプの役割をはたします。

わざわざウォーキングの時間をつくらなくても、通勤や通学時に姿勢を意識して歩くだけでも効果はあります。ただ、悪い姿勢でのダラダラ歩きでは、逆効果。アゴをひき、お腹をひっこめ、背筋を伸ばしてリズミカルに、スピーディに歩くことを心がけること。筋肉のつかいかたのバランスを整えるには、まずは姿勢を正して歩くことが一番大切です。

たった2分でむくみがとれて足首キュッ!ふくらはぎもスッキリ!!

むくみ解消に特化した、超簡単にできる秘密のエクササイズも伝授しておきましょう。

まず、イスにすわって片脚をあげ、ひざが伸びきったところでキープしながら、足首を思いっきり手前に曲げて3秒、つま先まで、思いっきり伸ばして3秒。これを 10 回くりかえします。そして、脚をチェンジして同じことを…。片脚たった1分。両脚でも2分ぽっきり。たったこれだけでも、筋肉が伸び縮みすることで血流を促すポンプが働き、脚にたまった水分の上半身への送りだしが促進します。

日中、オフィスでも、家でも、トイレでも、3~4時間に1回のペースでくりかえすのが理想。むくみはじめた脚が、そのたびに回復してスッキリ!1週間つづけると、足首やふくらはぎがスッキリするだけでなく、太ももまでサイズダウンしているのがわかるはず!

運動は、むくみを軽減するだけでなく、全体的な健康状態や血液循環を改善する助けとなります。運動については、下記の記事をご参考に!
・ストレス軽減&脂肪燃焼しやすい体質づくりに早歩き+細切れ運動。紫外線対策も忘れずに

・運動でストレス解消!身体と心/メンタルに効果的な運動の種類、適切な強度や継続時間

むくみに即効!適切なマッサージ

むくみに即効!適切なマッサージ

運動/エクササイズは、血行やリンパの流れの改善、むくみの軽減に効果的ですが、さらに即効性を求めるなら、直接、患部(むくみ)に手を触れるマッサージが最適。脚のうっ血状態の軽減、リンパ液のスムーズな流れを促進してくれます。

静脈血やリンパの流れを促して体液の除去にやくだて、筋肉や皮下組織の代謝を旺盛にすることを目的とするマッサージは、心臓から遠い末梢、つまり手足の指先から身体の中心部、心臓にむかっておこないます。むくみ解消のためにマッサージをするときには、この「方向」が、とても大切です。

マッサージはやさしく、いたわるように。加圧する場合にも徐々に力をいれていくようにします。強い刺激は、繊細なリンパ管や毛細血管にダメージをあたえてしまう可能性があり、逆効果になりかねません。

効果がでやすいマッサージタイムは…

身体がよく温まり、体全体の筋肉も、精神的にもリラックスしていて、ゆったりした気分でできる風呂あがりは、マッサージタイムとしてベストです。ただし、アロマオイルなどをつかう場合は、汗が完全にひいてからにします。また、マッサージは食後の2時間は避けるように…。

素早い効果のためには、長時間マッサージしたほうが良いと思いがちですが、一度に長時間のマッサージをすることは避けてください。足首から太ももまでマッサージしても、片足5分から10程度が目安です。

足裏マッサージだけでも効果的

むくみに即効!適切なマッサージ

脚全体をマッサージするのが面倒なときには、風呂あがりにゆっくり、イタ気持ちいい程度の強さで足の裏を入念にマッサージするだけでも効果は絶大です。

東洋医学が点でとらえる“ツボ”をつかうのに対して、現代のレフレクソロジーでは、面である“ゾーン”の反射区をつかい、これを刺激することで対応している臓器や器官を活性化して体調を整えます。

腎臓、輸尿管、膀胱、尿道につながる反射区のラインに刺激をあたえると水分の排泄作用が活発になり、むくみの解消につながるとされます。足裏中指の真下あたりのくぼみから、内くるぶしの下までをおしだすようにマッサージします。

また、足の指のあいだに裏側から手の指を差しこみ、まわすようにマッサージするのも、リンパのスムーズな流れを促進してくれます。

「マスタードオイル」も効果的!

むくみ解消に働くエッセンシャルオイルを何種類か組み合わせて使う

マッサージには、むくみ解消作用が知られるエッセンシャルオイル(精油)をつかうと、より早く効果を実感できます。精油によって、血流を改善してうっ血をとるもの、血管の強化に働くもの、リンパ排液の改善に役立つものなど、いろいろあります。それらを組みあわせて、キャリアオイルで希釈してつかいます。

むくみ対策に最適な精油としては、サイプレス、アトランティックセダ―、セージ、ジュニパー、ローズマリー、パチュリー、サンダルウッドなどありますが、ご自分がつかって心地よく感じる香りを選ぶのがベストです。

精油やマッサージ用アロマオイル以外で、簡単に手にはいるものとしては、「マスタードオイル」でマッサージするのも一案。 このオイルは、むくみ解消効果があると評判です。

ちょっとの工夫でも大きな効果

脚をあげる

軽度のむくみであれば、毎日一定時間手足を心臓より上にあげることで、通常は自然に消えます。

脚がむくんでいる場合、体液の排出を助けるために、脚を椅子や枕、あるいは心臓よりも高い位置で支えるようにします。弾性バンデージ(後述)を甲からヒザ上まできつめに巻き、仰向けに寝て、脚を壁にほぼ直角にあげて30分程度そのままにしていれば、即効むくみ解消!

水治療法

温冷交代浴や足浴のような、「水治療法」は、血行改善に適しており、むくみ対策として誰でも簡単に実践できます。

★温冷交代浴
浴槽のヘリに座って、まず43℃の高めのお湯にひざから下だけ3~5分間つけます。お湯のなかでは、足首や指を曲げたりのばしたりすると効果的。

3~5分たったら、水のシャワーを足の下からひざまで、20~30秒間かけます。水シャワーは、下から上にむかってマッサージするように。
これを湯→水の順で3~5回くりかえし、最後は水で終わるようにします。

★足浴
バケツに少々熱めの湯をいれて、柑橘系のエッセンシャルオイルと塩と混ぜてから湯にとかし、10~15分間ぐらい足をつけます。脚全体を大きめのバスタオルで覆っておくと蒸気が逃げません。

圧迫法

圧迫法とは、外部から静脈をめいっぱい圧迫することによって、 リンパ液や静脈のもどりを促進する方法。圧迫ストッキングや弾性バンデージをつかいます。

圧迫ストッキングは、脚への圧力を維持し、体液が組織内に溜まるのを防いでくれます。又、巻くという手間はありますが弾性バンデージは、自分で圧迫の強さを簡単に調整でき、効果も高いといえます。

ただ、「弾性バンデージ」として販売されているものは、むくみ改善のための使用には向いていません。むしろ、馬用のバンデージとして販売されているものが、つかい勝手がよく、理想的な圧で、効果を十分に実感できますよ。

まとめ

病的なむくみは医師の診断やケアが必要ですが、一般的に私たちを悩ますむくみの解消には、まず、栄養的条件をきっちり整えること。その上で、肌表面をさすってリンパを流すリンパドレナージュやマッサージ、脚の筋肉をしっかり動かす運動などをとりいれることが大切です。

食事の面では、加工食品を極力避けて、野菜やくだものを多くとりいれるようにし、常に薄味を心がけます。良質タンパク質の確保も忘れずに!サプリメント、ハーブ類をうまく活用することもおすすめです。

ウォーキングや単に足首の折り曲げエクサイズだけでも、筋肉が伸び縮みすることで血流を促すポンプが働き、脚にたまった水分の上半身への送りだしが促進。むくみの解消に大きく貢献してくれます。

アロマオイルをつかってのマッサージはむくみだけでなく脂肪の運びだしにも効果的。ゆっくり入浴したあと、汗がひいてからやるように。リンパ管に外から圧力をかける圧迫ストッキングや弾性バンデージの使用もむくみ解消には効果的です。

あなたが、最高の健康を手に入れ、いつもハッピーで、ありますように…!

 

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