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Part 2 過食とサヨナラ

心や精神的な動向は食べものと関係あるわけないと、思ってはいませんか?とんでもありません。感情や気分も食べもの次第。食生活が心の動きさえ変えてしまうこともあるのです。

脳の働きに必要な栄養条件をそろえると、精神状態は劇的に変化します。イライラ、不安、精神的落ち込みなどから解放され、異常な食行動もいつの間にか消えてしまいます。栄養条件の整備を最優先しつつ、行動修正していきましょう。食べ過ぎパターンを断ち切り、リバンドのないナイスボディを目指してください。

食べすぎでありながら栄養不足

「食べすぎ」で太っている人というのは、体脂肪になる材料ばかりを食べ過ぎていて、本当に体が必要としている栄養素は不足している人がほとんどです。体脂肪の材料は主としてブドウ糖。つまり、ごはんやパン、パスタ、菓子類などの糖質類は、脂肪細胞内に中性脂肪としてどんどん蓄積する素です。

こんなものばかり口にしていたら、太るのは当たり前。しかもこうした食品には体内の代謝に必要なビタミン・ミネラル類は含まれず、むしろ消耗します。このため体はますます栄養不足状態になり、体内はまともに働けなくなり、脂肪蓄積に拍車がかかります。

糖質も体に必要な栄養素ですから、体が欲する、無性に食べたくなるようなことも当然あるでしょう。しかし、体の要求が満たされれば食行動には自然とストップがかかるはず。それがストップがかからないまま食べ続けてしまうのは、脳内になんらかの混乱が発生している証です。

脳のコンピューターが狂う?

私たちの食欲の情報は、脳にあるコントロールセンター(間脳)ですべて管理されています。ここでは、いろいろな信号を手がかりに体のなかの栄養状態や摂食状態をチェックし、それを大脳に報告しています。その報告を元に、大脳で、「お腹が空いた」「食べたい」、あるいは「お腹が一杯になった」という感覚がおこり、私たちはそれに応じた行動を起こします。私たちの食行動はすべて脳でコンピューター制御されているようなもの。本来、体の必要以上に食べ過ぎたりするワケないのです。

ところがこの精密なコンピューターも狂ってしまうことがあります。適切な栄養素が不足したときです。たとえば、ジャンクフードや高糖質食品に偏った食生活をつづけていると、うつ症状や摂食障害(拒食症・過食症)をはじめ、さまざまな異常行動がめだってくるのです。

適切な栄養素なしに脳の神経細胞はまともに働けませんし、神経伝達物質を作ることもできないからです。脳の正常な機能は、それが要求する物質のすべてが供給されてはじめて保持できるのです。

情動脳はブドウ糖の大食漢

ストレスを感じたり、不安になったり、イライラすると、ほとんどの女性は、甘いものが欲しくなりますよね。これは、体の自然の要求です。

私たちの感情を司っているのは「情動脳」といわれる部分ですが、ここは情報伝達に使われるエネルギー効率が大変悪く、大量のエネルギーを食う場所。しかも、脳のエネルギー源はブドウ糖のみ。怒ったり、不安になったり情動脳を刺激することが多ければ、エネルギー要求量は増え、それを満たすために「たべろ!」という信号が出ると考えられます。

でも、その要求を満たすため、甘いもの、糖質を多量にとれば解決!とはなりません。ブドウ糖をエネルギーにするためにはビタミンB群が多量に必要だからです。B群が足りなければ、せっかく食べた糖質をエネルギーにすることができず、いっこうにエネルギー不足は解消しません。体の要求は満たされず、さらに「食べろ!」の信号は出し続けられることに…。

栄養素の不足→食べろ信号→甘いもの食べる→満たされない→食べろ信号、という食べ過ぎの悪循環に陥ります。しかも、エネルギー化されない糖質は脂肪としてどんどん蓄積。あなたを醜く太らせます。

どんどんB群不足に

糖質の多食により、B群はどんどん消耗されていきます。そして、神経系統にも深刻な影響がでてきます。

  • B1不足では脳のエネルギー不足から怒りっぽくなり、記憶力は減退。音にも敏感になります。
  • B2が不足すると、うつ状態になります。
  • B3(ナイアシン)が不足すると、いらだちや不安感が起きます。怒りっぽくなったり、不眠にもなります。
  • B6が不足すると、集中力が低下。暴力を含む異常行動が現れます。B6は脳の興奮を静めたり不安を抑えたりする物質、ギャバを作るにも必要ですので、不足すると冷静な判断ができなくなったりします。
  • 12が不足すると、集中力の低下、記憶力の減退、知覚障害、手足がしびれたりします。

精神的な落ち込みや不安などの解消をしようと甘いものを口にすれば、症状はよけいひどくなるということです。

さらに、エネルギーが発生する場合には、かならず活性酸素も登場します。つまり、怒ったり、悲しんだり、情動脳が働けば働くほど脳内の活性酸素の発生も多く、神経伝達物質づくりに影響がでたり、活性酸素除去のために多くの栄養素が消耗され、脳内コンピュータをますます狂わせることに・・・。

セロトニンレベルの低下

セロトニンは気分の調整、睡眠、食欲などに関わる神経伝達物質ですが、うつ症状や過食症などの摂食障害においては、かならずセロトニンレベルの低下がみられます。

精神的な落ち込みが、不安などのマイナス感情によってセロトニンレベルを低下させ、高糖質食品を欲するようになるというより、普段からの高糖質食品中心の食生活がセロトニン不足を招き、マイナス感情を誘発、さらに糖質食品を欲するという悪循環を招く、といった方が正しいでしょう。低タンパク、低微量栄養素では、重要な神経伝達物質をつくれるはずはなく、脳が正常に機能するわけもありません。

セロトニン作りには、アミノ酸の一種であるトリプトファン(鶏肉、マグロ、チーズ、スキムミルクなどに多い)が不可欠です。トリプトファンからセロトニンをつくる最初のステップではビタミンB6とCが必要。不足なら、たとえトリプトファン豊富な食物を食べてもセロトニンは作れず、睡眠障害、ストレス、精神的落ち込み、摂食障害などにつながります。

また、食事でビタミンB3が確保できていないと、トリプトファンはセロトニンではなく、B3に変換。つまり、B3不足もセロトニンレベルの低下をもたらします。

セロトニンのほか、脳で働く神経伝達物質は数十種類あり複雑に影響しあって機能しています。そして、要求する栄養素はそれぞれ違います。欠食はこうした体内の化学物質の生産やバランスを崩し、知らぬうちに身も心もボロボロにし、異常な食行動を誘発するのです。

まず栄養条件を整えること

私たちは、所詮、脳の指令に逆らうことはできません。「食べたい」と思うのは、体がそれを要求しているからであり、それに逆らって我慢しても、結局どこかでかならず爆発するのが自然の理です。

脳が特定の指令を出すにはかならず理由があります。ただ我慢して食事を控えるのではなく、そのサインを的確にとらえる必要があります。体の要求さえ満たせば、「食べろ」命令が出され続けることはないのですから。

脳の働きは、たんぱく質供給が十分であるかないかによって大きく左右されます。どのようなダイエットをするにしても、低タンパクに陥らぬよう、最大の注意を払ってください。ビタミン・ミネラルも十分量必要です。まずこうした栄養素をきちんと摂ることから心がけましょう。

消化吸収に気をつかい、しっかり、よく噛んで食べることは、脳の栄養素確保、さらには、満腹信号の正常な発令のためにも重要です。

また、食事のたびに酵素サプリ(ウルトラ酵素)をとるか、生ジュースを食事前に必ず飲むようにしましょう。体内の栄養素が満たされるようになると、精神的に安定し、空腹信号の発信は消え、糖質を欲する気持ちも自然とおさまり、らくに食事の量がコントロールできるようになります。

精神的な落ち込みが激しいようであれば、食事改善の影響が現れるまでの間、ビタミンB群の多量摂取やセントジョーンズワートのようなハーブ類の使用が有効です。

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